「俺はいいよ、あんまりお腹空いてないし」
「そう?ならいいんだけど…」
どことなく答えになっていないような答えに違和感を覚えながらも、あまり深追いするようなことでもないかと思いそれ以上は何も言わなかった
そのまましばらく各々に問題を解いていき課題になっている問題集も半分ほど終わった時
「うわ、もうこんな時間」
おもむろに樹くんが声を上げ、みんなで時計を見上げる
時刻は6時半を少し過ぎた頃だった
「え!?7時から見たいテレビあったのに、これじゃ間に合わないじゃん!!」
悲鳴に近い声で奈緒ちゃんが叫ぶ
「じゃあそろそろ帰るか」
樹くんのその一声でお開きになった
「じゃあ、また明日!」
「うん、また明日ね」
ここよりもう1駅先に住む3人を駅まで送り届けて 奈緒ちゃんと手を振る
楽しそうに笑い合いながらホームへ向かう3人の姿を見送りながら、なんとなく寂しい気持ちになった