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……無理だった。

言えなかった。



コウくんと一緒に帰ろうとした矢先、先生に呼び出しをされてしまった。


ついこの間授業中に行った小テストの件で。


その時もわたしは先生の話を聞いていなかったようで、当日小テストをやることを知った。


知っていても結果が変わっていたかはなんとも言えないけれど、勘で解いたテストの結果は本当に酷いもので……


呼び出されたわたしは、このままだと赤点の可能性が高いと釘を刺された。


怒られたのも散々だし、コウくんも待ってるのはダルいと先に帰ってしまったし、今日の運勢は最下位かと思うくらい最悪だ。



「ただいまー」


「おかえり芽依。そういえばもうすぐテストなんだって?」


「なんでそれを……」


「航大くんママに聞いたのよ、芽依ったら全然教えてくれないんだから。調子はどう?」


「んーぼちぼちかな」



ちゃんと頑張りなさいよとお母さんに念押しをされて、逃げるように自分の部屋へと足早に向かう。