「く…薬のせいやと思う。
突然…痙攣して意識がなくなって…。」

「ったく、何やってんだよ!!そんな事してたら…どうなるかなんてよく知ってるだろっ!」

「たまに…だよ。たまに…。そん時に、丁度コイツが訪ねてきたから、救急車呼んで欲しいって頼んだんだよっ!で、中に入れたら…突然、キッチンのナイフを持ち出して…。」

「マジかよ……おい……。」

「店にも迷惑かかるしさっ…俺はここに居なかったことにして連絡して欲しかったんだよっ!
今までのストーカー行為は、和解ってことにしてやるからって…。
そしたら…さぁ…いきなりキレやがって。」

「………てか、何やってんだよ。2人して…そんな場合じゃねぇだろっ!
橙子…救急車呼んで…っ!!」

震える手でバッグからスマホを探す私を庇うようにして光留は男の前で両手を広げる。