「……??お日様の花…かぁ。」

光留は煌君を抱き寄せて膝に乗せると、まるで映画のスクリーンのような大きなテレビの両サイド、棚にズラリと並んだ高級ブランデーやシャンパンを眺めた。

なんとなく近寄りがたいその一角を、私は光留と一緒に見つめる。

お日様…とは真逆の空間。



ブランデーのくせに…何?この分厚い赤い箱!

ルイ13世。

……って。

アルコールのくせに…私より全然位が高そうな存在感だこと。

その他、聞いても覚えられない箱がズラリ。



ホストクラブ時代からのプレゼントの数々が並ぶ。

造花の胡蝶蘭なんかもある。

そう言えば先月の誕生日には生花祭りで…水をあげたり替えたりするのに数分かかったっけ。

「夜にキラキラ光る花は、色んな意味でいっぱい見かけるけど……お日様の花は何年も見てないな。」