「そっか」


安心したようにゆうは、私を解放した。


「ごめん、突然」


ゆうの表情は、申し訳なさそうで、どう返事をしたらいいのかわからなかった。


「いいよ」


そう言って、私はゆうの手を軽く握った。


抱きつく勇気は、ないけどこれくらいだったらできる。


「ゆう、私は何があってもゆうとの縁を切るつもりはないよ」


口でだったら、なんとでも言える。


本心だって示すために私は軽く握っていた手を強く握った。


それを見て安心したのか、いつもの優しい笑顔に戻って散らかったダンボールを片付け始めた。


私もそれを手伝って、さっきのことなんてなかったかのように2人で笑い合った。