旦那が愛人である理恵と食事をする日を狙い、会う日当日に旦那がドタキャンするように仕向ける。
 
ちょっとやそっとの理由では旦那は理恵と会うことを止めるわけがなく、旦那がドタキャンするように仕向けるには大変なことだ。
 
そこで依頼人である奥さんに一役かってもらう。
 
別れさせ屋スタッフが旦那を尾行し、愛人である理恵に会いに向かっている最中に奥さんから旦那に電話を掛けてもらう。

「お腹が痛い……死んじゃう……助けて……」
 
その電話を最後に奥さんには携帯の電源を切ってもらい、旦那が心配をして家に帰ってくるのを待つ。

これでドタキャン成立だ。

旦那が理恵にドタキャンの電話を掛け、理恵が待ち合わせ場所に一人寂しくたたずんでいる所を、ブサイクな顔をした別れさせ屋工作員が強引に理恵をナンパする。

もちろん、この世で一番嫌いな顔が汚い男を理恵は相手にするわけもなく、素っ気なく冷たい態度をとる。

だがなかなか、男は理恵から離れようとしない。

理恵が困り、苛立ちが最高潮に高まった時、俺が理恵を助けに行く。

「俺の女なんだけど、お前何やってんだよ」

ってな感じで。