「あるよ。働く気は、ある」

「良かったぁ~♪」

「でもまだどんな感じなのか、全然想像もつかないんだよね」

「それはそうだよ。まぁ、実際働いてみないと分からないもんだからね、こればっかりは」

「そういうもんなんだ」

「智也がその気なら、良い案件があるんだよね」

「良い案件って?」

「対象者の好きなタイプの男が智也にぴったり当てはまるんだよ」

「……対象者って?」

「この案件は依頼人が女性で奥さんなんだけどね、旦那さんが浮気してるらしいのよ、それで旦那と浮気相手を別れさせてほしいって。対象者っていうのはこの場合は浮気相手のことね」

「……」

「仕事する以上、依頼人が知っている彼女の情報は全て聞くし、彼女の身辺調査もするの。どこで働いているのか、趣味はなんなのか、好きな食べ物はなんなのか、好きな男のタイプはどうなのかって挙げたらキリがないけど、調べられることは徹底的に調べあげるのよ」

「すっごいなあ」

「でしょ?結構大変なんだよ~だから成功率を高めるためにも対象者である彼女の好きな男のタイプは特に徹底的に調べ上げる。タイプ別にうちの会社には男のスタッフが何人もいるのよ。色んなタイプの男がいた方が成功率も高まるからね」

「それで俺どうすればいいわけ?」

「まだ調査段階だから詳しくは決まってないけど、智也にこの案件を任せようと思うわ」

「その案件って具体的にはどんな内容なわけ?事情とかさ。訳ありなのは分かるけど」

「この案件はね~まあ旦那が愛人作って~タイプよ。さっきも言ったけど依頼人は女性で奥さんなんだけど、旦那が会社の部下と不倫してるんだってさ。まあ良くある話。先月かな?酷い形相で事務所に来てさ~その奥さん予約もしてないのにだよ?」
 
エリコさんは俺の乳首をいじりながら、活き活きと話している。