男の怒りは女に向けられ、 女の怒りもまた、女に向けられる。 と聞いたことがある。 だから男は女の浮気を許すことができない。 それを思うと、瞳が【飲み会】で気分を 紛らわしているのだとしても、 河野はそれを自分に非があっての事とは認めない気がした。 そして本来であれば制裁を受けるべきなのは 浮気をした河野であって、 奈津美に向けらた瞳の怒りは お門違いなのだろうけれど、 それもまた、致し方ないのだと思った。