「飯、食べた?」

「質問に質問で返すなよ、
 サキから俺のところに電話が来たんだよ」

「学食混んでるかな」

「お前って、神経質で頑固で、
 おまけにかなりの矛盾屋だな」

僕は手を洗い、水滴を払って言った。

「日替わりは、なんだと思う?」

相沢は全力で呆れ顔を作って僕を見ると、
出口のほうまで行き、
ドアを開けると手で押さえて振り返り、
僕を待ちながら言った。


「それから奈津美からもメールが来た、
 映画に誘われた」