「春さん。おかえりなさい」
後ろから、彼方くんの声がしてお母さんと一緒に振り返った。
「あら、彼方くん大丈夫？」
「はい。一華のおかげで」
「……あれ？彼方くん、なんか変わった？」
「え？」
「なんか、昨日より表情が穏やかね〜！」
……確かにそうかもしれない。
なんか、雰囲気も優しい感じで、なんか変わった。
「一華の名前、1度も口にしたことなかったのに。女嫌いは大丈夫なの？？」
「……え、ちょっとまってお母さん。あなた、彼方くんが女嫌いなの知って……？」
「？知ってたわよ？」
……はい？
え、知ってて彼方くんをうちに連れてきたの？？
彼方くんが私を嫌うことを知って……！？！？
