「か、彼方くん……!?女嫌いなんじゃ…っ」
「一華は平気」
「……っ!?」
え、い、い、今、一華って……。
低い声で初めて呼ばれた私の名前は全く聞き慣れないものだった。
な、なんでこんなにドキドキしてるの……?
ドキドキと速まる心臓に困惑する。
彼方くんの胸にすっぽり埋まった私は上を見上げると、彼方くんは私を見て微笑んでいた。
……っ、え。
な、な、なにこの笑顔の破壊力……っ!
その笑顔にどんどん熱が顔に集中していく。
急な彼方くんの変わりように全然追いつけない。
「二度寝、しよ、一華」
「…〜〜っ!」
うっ…なにこれ、胸がギューって苦しい。