おかゆを机の上に置くと、


「……るな」

「え?」

「へ、やに入るな……」


そう苦しそうに言う彼方くん。
いつもより弱っているから全然怖くないよ彼方くん……。

私は彼方くんのいるベッドに近づき、床に正座した。彼方くんは近づいてきた私を威嚇するように少し睨んでいた。
……ちゃんと、話そう。
……ちゃんと、聞こう。

ずっと、疑問に思ってたこと。聞きたかったこと。

ねぇ、彼方くん。あなたは……。



「女の人が嫌いなの?それとも………怖いの?」



ねぇ、どっちかな?
そう問いかけるとビクッ肩を揺らし目を見開いた彼方くん。そして、俯いて黙り込んだ。