そう言えば、私にもそんな時代があった。




同期の皆と朝まで語り明かした。




何時のまにか、多くの仲間が・・・




言う立場から言われる立場に変わってしまった。




そして・・真面目だけが取り得の私だけ、取り残されてしまった。




そして、いつの間にか、愚痴を言える友も居なくなってしまった。




「ったく!」




私は、この言葉を言われると決まって、「頑張ります!努力します!」と答える。




それは、まるで九官鳥のようである。




そして、この言葉を聞く度に私の心は壊れて行った。




ピピピピ・・・・ピピピピ・・




加藤の携帯の着信音。




私は、この音を聞くたびに「助かった」と胸をなで下ろす。




加藤は、部長の高橋に呼ばれ何時もの店に出かけて行く。




「ママ!俺につけておいてね!




坂本!反省しろ!そして、どう頑張るか考えろよ!」




そう、私に告げると加藤は店を後にした。