2日後。

私は警察の人に呼び出され、指定の場所に行った。

『どうしたんですか?』

私が尋ねると、警察の人は

「Doll makerが現れた。」

その言葉に疑問を抱く。

2日前、ショッピングモールでの会話を思い出す。

(暫くは動かないはず…)

疑問を抱きながらも現場に向かう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー現場ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


現場についた。

『ここですか?』

「そうだ。」

遺体を確認するため中に入る。

刑事ドラマで見る黄色いテープが風に揺れていて、暑いはずなのになぜか寒気を感じた。

『これ…』

遺体を確認すると、私は疑問を抱いた。

『これ、本当にDoll makerの仕業ですか?』

私の言葉で、場の空気は静まり返った。

「な、なぜそう思う?」

警察の人の問いに、私は戸惑うことなく答えた。

『彼女はドレスを基本として着飾っているのに、今回は私服のままです。そして何より、殺害方法は似ているかもしれませんが、今回は足首から血を抜いている。まるで、彼女が自分の殺害方法を忘れたかのように。』

目の前で眠っている女の人は、着飾れてはいない。

ただ、蝋人形の如く色が白いだけ。

「確かに…」

『それに、彼女はこんなに普通の作品は作らない。』

そう。彼女が作り出している死体(作品)は、本当に人形のようなできだ。

だがこれは、ただの死体に見える。

『彼女のファンの仕業…』

「ファン?」

『彼女は有名な人形師。中にはファンがいる。そのファンの方の仕業ですよ。多分ですが…』

私の言葉で操作方法は変わった。

私はまた、あのショッピングモールへ足を進めた。

何かしらヒントが貰えるかもしれない。

そう思ったのだ。

『あの人なら絶対何か知ってるはず。』

確信に変わったそれは、私を大きく動かした。


ーーーーーーーーーーーーーショッピングモールーーーーーーーーーーーーーー


店の前で深呼吸をし、扉を開けて中に入る。

『すみません。』

声を発すると、中から女の人が出てきた。

「あら、いらっしゃい。」

女の人は微笑み、いつもの場所に座る。

『今回の事件について、ヒントを貰いに来ました。』

女の人はまるで、私が来るのを知っていたかのように微笑んだ。

「いいわよ。」

「今回の事件は、そうね…一般人を作品として人形を作ってる人の仕業と言った方がいいかしら。」

一つ一つの言葉を、聞き漏らすことなく聞いていく。

『それは、貴方の知っている方ですか?』