言い訳しながら胸板を押し返すので精一杯。
でも利人は男の子だから、そんなことしたってびくとも動かないし、それどころかぐいぐい壁側に押しやってくるし。
「あの、利人……?」
「俺はなゆをからかったことなんか1回もないんですけどね」
「へ。や、それは嘘つきすぎる!」
「どのへんが嘘つき?」
どのへんが?
まさしく今がそうじゃん……。
少しかがんで目線を合わせてくる利人。
だめ。呑み込まれそう……。
片手でほっぺたをすーっと撫でられた。
「お前すぐ真っ赤になんね」
「やう……」
輪郭を2.3回行き来したあとに、やわくつまんだりしながら、もてあそんでくる。
あついよ……
触れられたとこがちりちり音が出そう。