やっちゃったよ、また、失敗………
「陽菜っ! 大丈夫 !? 」
「大丈夫だよ。本当にごめんなさい…すぐ掃除するね 」
大きい破片を拾い集めると
翔馬は慌てて私の隣にきて、お皿の破片を
いっしょに拾ってくれた。
「危ないから俺がやるよ 」
「そんなの翔馬に申し訳ない…私のせいなのに 」
「陽菜は悪くないよ。たまたま落としただけなんだから、
そんな泣きそうな顔しないの 」
頭をポンポンしながら、『気にするな』と言いたげな目で見られた。
「掃除機持ってくる………」
翔馬の優しさで、申し訳ないと気持ち、
何もできない情けない自分に悲しくなる気持ち
が溢れて、涙腺が崩壊しそうになったから、
体を反転させて歩き始めた。
私って本当ダメだな………。
弱虫、臆病、人見知り、不器用、頭悪い。
翔馬は私の良いところ見つけて助けてくれる。
でも、もう少しは自立しないと…
「翔馬、あとは掃除機で吸っちゃうね 」
食器の破片で切ってしまったから、
指からは少し血が出ていたけど、痛みをグッと堪えながら、小さな食器の破片を吸っていく。