「翔馬、傷つかないの? 」


私の質問に翔馬は不思議そうに首をかしげる。


でも、すぐに真剣な目になる。



「全然。俺としては陽菜が本当のこと言わない方が辛い

それに陽菜くらいの年だと、手術の跡気にする子も多いから気持ち分かるよ

ま、俺は全然気にしないどころか、陽菜が頑張ってくれた跡だからその傷も愛おしいけどね 」



そう言って、私の手を持ち膝に移動させようとする翔馬


「大丈夫。俺にとってはキレイだから
陽菜、生きててくれてありがとう 」


無条件に私を愛してくれる翔馬の言葉に

抵抗もできないし、何も返せなくなってしまう。


「聴診器当てるね…」



ギュッと瞼を閉じると、ピタリと聴診器が当てられた。


「ゆっくり深呼吸して 」


「スーハー スーハー……… 」


「そうそう、上手だね 」



体の数カ所に当てられる聴診器


なかなか終わらなくて、少し不安になっていると、やっと胸から聴診器が離れた。