「ねぇネモフィラ」
自室で蓮は問い掛ける。
「実験室での話、どうしてルーチェさんは私たちを選んだの?」

『…それはネモフィラにはわからないフィラ』
『ルーチェさまはめがみさまだから、ふしぎなちからをもってるフィラ』
たどたどしいネモフィラの言葉に蓮はじっと聞き入る。
『ルーチェさまがれんたちをえらんだのも、ネモフィラたちのところにふうせんがきたのも、ぜんぶルーチェさまのみちびきフィラ』

「…そうなんだ、」
蓮はしばらく考えるとネモフィラのもふもふの毛にまた手を(うず)めた。
「まぁ、任されたからには二人で頑張りますか」