「あきらはいつかいなくなる」。
好きになるほど失うことを想像してた。
だって「結婚」てゴールも「できちゃった」のびっくり箱もないんだもん。私たちには。
何もないのにずっと続くなんてありえない。人の気持ちは、愛とか恋とか友情とか、プラスのときはすぐ変わっちゃう。
恨みと後悔、憎しみとか…そういう気持ちばっか引きずってる。

女の子と仲良くしたらその子にあきらを取られる、って思う。
男もダメ。だってあきらも女の子だから。
あきらが私のように「将来」を考えたとき、男を選んじゃうかもしれない。だって専業主婦って、本当はどうだったとしても、働くストレスに押しつぶされそうになってるとうらやましく思える。
「恋人同士」の私たちには女の体と女の性器と女の思考能力しかない。

世界が女だけだったら3日ともたないに違いない。
まさか世界全体がレズって訳じゃないんだから、ってつっこまれても、なんだかんだでみんな割りと抵抗なくヅカ的な存在を受け入れちゃうし。
私の憂鬱は続いて、とうとうあきらがいなくなってしまった。