あきらがスクールで働くことには、私ははじめから反対だった。
スクールというのは何かと話題のAにある喫茶店で、店では立場的には多分メイドさんなんだろうけど、「ガール」という子達がたくさん働いている。「まじかる★スクール」だからメイドさんではなく「スクールガール」なんだそう。
パソコンで検索したら、「【少女】スクール★WRを語る【禁域】」ってスレが出てきてびっくりした。
思わずあきらのことが書かれていないかどうか探したけど、私、あきらがどういう名前で働いてるのか知らなかったんだよね。
知りたくもない。
あきらは女の子。
私も女の子。
ちなみに私の名前はマヤ。
あきらはスクールで男装店員として働いている。というか働き始めてしまった。
あきらは普段スカートをはかない。でも髪の毛は長い。一般的な「女の子」をちょっと馬鹿にしてる感じ。はやりものなんてくだんねー、って私のポップを踏んづけた。
あの時はちょっと泣けた。
私だってつばさちゃんみたくなろうと思って、というかなんかあきらの服装からしたらああいう女の子が隣にいるような感じだからがんばってたんだけど。
私ら女の子同士だけど、私がつばさちゃんみたくめちゃくちゃかわいかったらあきらの男っぷりだって上がるんじゃないの?
みたいな。
女だけど。
スクールにはおたくっぽい女の子がたくさん来るらしい。
ここらへんのことは、詳しく言うとものすごい悪口しか出てこなくなるから書かない。
べろーんとした白いシャツに、ドクロとか血とか書いてあって、1000年くらい経った沼から出てきたようなべったりした黒い髪で、「俺あきらさんのこと大好きなんですよ」とか言うわけね。
あ、言っちゃった。
とにかく、同じ女の子があきらにむらがるのが許せなかったし、そんなところで働くあきらもどうかしてると思ったし、ちやほやされたいだけのあきらと、時々ハンパなく「やっぱり女の子なんだな」って感じのするあきらとなんで自分が付き合ってるのか分からなくなっていらいらしてた。
それが最近のあきら
…の隣にいる私のこと。