教室に着くと茜くんは直ぐにクラスの人達に囲まれた。



僕は邪魔だろうから自分の席に着いて外を眺める



そして昔の事を思い出す。



僕がもし、茜くんと龍くんに本当は不明の病気で余命宣告を過ぎたんだと言ったら、どんな反応をするんだろう。



嫌うのかな、それとも、今までみたいな接し方をしてくれなくなるのかとても、怖い。



でも、いずれバレる事。その時は、避けるしかない。もう傷つきたくなんてない。



バレるのが明日か明後日か1週間後か分からない。でも、今だけは病気の事を忘れて楽しみたい。



ガンッ!


思いっきり机を蹴られる



「ごっめーん足ぶつかったわ〜」



「雑菌は来んなよ学校に」



棗「そうですか。」



また雑菌扱いが始まった。



こんな事されてがんばる必要があるのか分からない。でも愛斗くんが言ったから。



本当なら来たくなかった。



「なんか言えよ!」



頬を叩かれる



棗「いっ...」



茜「おい!なんで叩くんだよ!」



「コイツ本当の雑菌だろ」



茜「お前本当に何言ってんの?」



棗「なんも知らないくせにッ...みんなみんなそうやってッ」



「何キレてんの?」



棗「どんなけ苦しいか知らないでしょ!どんなけ辛いか知らないでしょッ!お前らはそうやって寄って集って僕の事言ってればいいよ!なんも考えずに!でもッ...僕は辛いんだッ...少しぐらい考えてよッ!」



走り出して教室から去る



茜「待って!棗!」



龍「いい加減にしろよ...」