【side龍】

今日は部活のミーティング。あの子に会えるのが楽しみでウキウキ気分で向かう。

俺は有川龍。高校2年生。俺には好きな子が居る。

名前は桜野香澄。1年生の後輩だ。

あだ名は天才。常に成績は1位をキープしている。

運動も出来るらしく、足はとても早い。

可愛い、と言うよりはカッコイイ顔立ちらしい。

寡黙で、良く1人で部活の準備をしているのを見かける。

ガラリ

「こんにちは」

「こんにちは〜先輩!」

「香澄、挨拶しないと!」

「・・・こんにちは」

心臓が撃ち抜かれる気がした。カッコイイじゃない、可愛い

「おーい、有川。さっさと座れ。ミーティング始めるぞ」

「はーい」

先生・・・許さん・・・

残念ながら男子と女子は分けられているので香澄の顔は見れなくなる。

嫌だなぁ・・・香澄の顔って整ってるから見てたい。

「相変わらず、香澄ちゃん大好きだな〜(笑)」

「うるせぇよ」

そう言うのは同級生の修斗。いい名前の癖に良く弄ってくる。

「お前、彼女居るだろ・・・いいなぁ」

「まぁな〜。紗夜・・・本当に可愛い」

ニコッとした笑顔で言う修斗。腹立つ

「・・・でも、最近諦めかけなんだよ」

「・・・有川?」

声に顔を上げると先生が鬼のような顔をしていた。

・・・あっ。

「お前なぁァァァ!」

「すみません!!!」

先生怖い。本当に怖い

「・・・はぁ。もう1回言うぞ」

「明日の部活は男女合同でやる。顧問の都合だ。集合場所はテニスコート。1年は練習の準備をするように」

明日男女合同なんだ。

え?という事は香澄のプレーを見れる・・・

もしくは、対戦できる?

「それと、桜野。絶対に1人でやるな。誰かとやるように。もし倒れていても分からないから。いいな?」

「はい」

そっか、香澄は1人でやって倒れた事あるから・・・

そういう面ではかなり心配だ。

「今日はこれで終わり。解散!」

「おい、龍。一緒に帰ろうぜ」

「ちょっと待って」

倒れるまで無理はさせたくない

それに、好きな子なんだし

香澄の元に行く

「桜野さん・・・?」

「はぇ?は、はい」

はぇ?って、可愛い

本当に可愛い

「えっと、なるべく無理するなよ。他の人を頼る事」

「はい、承知してます」

クールな香澄

周りの女子が「いい絵・・・」なんて言っている

可愛い香澄

いつか、俺だけのものにしたいと思った