「はい」


チェーンを外して、ドアを開ける。


「ただいま、美羽」


そう言って、スーツ姿の銀星が部屋に入ってきた。


「おかえり。……鍵持ってるんだから、普通に入ればいいのに」


「美羽に出迎えて欲しいんだよ」


私が突っ込むと、銀星はジャケットを脱ぎながら恥ずかしいことを言った。


私は銀星の脱いだジャケットを受け取り、ハンガーにかける。


いつも見ているのにスーツ姿の銀星は惚れ惚れするほどかっこよくて、私は高鳴る胸を鎮める為に深呼吸をした。


「ご飯できてるよ。それとも先にお風呂入る?」