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放課後、私は銀星の家に向かった。


あれから銀星は私の家の近くに部屋を借りて、一人暮らしをしている。


しかし、銀星ときたら本当に喧嘩以外のことはからっきしで、自炊もままならない為、私が毎日銀星の食事を作ってあげている。


お兄ちゃんは「もう一緒に住めばいいのに」と言っていたが、私が高校を卒業するまでは自重するというのが、銀星との約束だった。


ちなみにあれからお兄ちゃんは教師の仕事に復帰し、いつの間にか彼女も出来て、元気にやっている。


銀星のアパートに着くと、私は銀星から渡された合鍵を使って中に入り、部屋の掃除をして夕食の支度をする。


今日のメニューは銀星の好きな肉じゃがだ。銀星が小さい頃、母親がよく肉じゃがを作ってくれて、それがとても好きだったと聞いて、私もよく作るようになった。