「男なら武器に頼らずかかって来いよ」


そう言って、銀星が前に進み出る。


「この……!」


男達が一斉に襲いかかってくるが、銀星は男達に頭突きや蹴りを食らわせ、次々に倒していく。


しかし、残った最後のひとりが笑いながら銀星に言った。


「こんなことしていいのかよ?またパパに叱られるぜ?永遠に家から出られなくなってもいいのか?」


銀星の眉がぴくりと動く。


私は足をもつれさせながら銀星の元に駆け寄って、その身体に抱きついた。


「……美羽」


「……銀星は、もうひとりぼっちの子供じゃないの。そんな安い精神攻撃に揺らいだりしない。そうでしょ?」


そう言って銀星を見上げると、銀星は私の頭を撫でて優しく微笑んだ。


「……ああ」


「ちっ……ガキのくせに、イキがんじゃねぇよ!」