「ごめん! マイヤーヌのことを悪く言うつもりはなかったの」
「ううん。私が過敏になっちゃっただけだから……あの時の自分最低だったと思うし」
 ふたりの間に微妙な空気が流れだしたので、私は慌てて話題を変えることに。

「ふたりとも、よかったら一緒にウォルガーの別荘に行かない? ウォルガーに友達にも声かけていいって言われていたの。森の中にあって、ここより気温が低いから過ごしやすいし湖もあるから涼めるんだ。ラルフは将来のためにお父様の外交に同行するから不参加だけれど」
「行く! 絶対に行くわ」
 ルイーザが手を上げつつ、楽しげな声で返事をした。

 マイヤーヌはどうかな?と思って彼女へと視線を向けると、首を縦に動かしている。
 よかった。ふたりとも来られそうで。
 帰りにウォルガーの家に立ち寄って報告しよう。
 
 あぁ、夏休みがくるのが楽しみだわ。早く夏休みにならないかしら。
 はやる気持ちを抑えながら、私はかき氷を作るためにかき氷機を再び回しだした。