「きゃっ!」

「あっ!申し訳ありませんわ!まぁ大変!!」


時同じくして、エレノアは他国の姫とぶつかってしまい飲みかけのワインを自分のドレスに溢してしまった。


「だ、大丈夫です…でも白いドレスだからとても目立つわね…」

「ごめんなさいね…どうしましょう」

「姫様、急いで水に濡らせばなんとかなるかもしれまんよ」

「ゼノ、そうね!ちょっと行ってくるわ」

「あ、姫様!誰か侍女を連れていっては!?」

「大丈夫ー!」

「姫様の大丈夫はあんまり大丈夫じゃないんだよなぁ」

小走りで駆けていくエレノアを見て、ゼノは侍女を呼びに行くことにした。

「迷子になるに決まってるよ、姫様…」