12月上旬。
クラスはいつもより何だか賑わっていた。
いつものようにヘッドホンをつけて爆音を流していた。
「陽斗……聞いたか?」
席についた途端、話しかけてきたのは同じクラスの親友だった橘徹。
「なにが?」
蝶子が死んでから徹とは会話すらせず、疎遠状態が続いていた。
徹は蝶子が死んですぐは俺を気遣うように積極的に話しかけてくれていたが、その気遣いにウンザリしていた。
それはお互い思っていたことで…
気がつけば…俺はひとり。
徹はクラスの群れに紛れ消えてしまった。
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