「ハッ…。それもそうだな。」


アイツはそう呟いて


「みんなにも紹介するな。コイツが例の奴だ。」


広場にいる人たちの前に私を連れてきた。


「自己紹介しろ。」


霖也に言われたので


「未雨…」


仕方なく自己紹介をすると


「霖也さん、ほんとにコイツで大丈夫なんですか?」


周りの人が言ってきたが


「あぁ。未雨は結構使えるぞ?」


霖也は質問した人にそう言い、


「特にこの仕事は…」


なんて小さく呟いた。


ん?今…なんて言ったの?


私は聞き返そうとしたが、


別に関係無いから聞かなくても良いか。


と結局は聞かないことにした。


それより早くこの場から離れたいからさっさと話を初めてくれないかな?


なんて思っていると


さっきまでザワついていた広場が急に静かになった。


「…始まるの?」


隣にいるアイツ…霖也に聞くと


「あぁ。静かにしてろ。」


と言われ、そのまま静かに立っていると


「みんな、集まってるな?」


結構歳をとっていそうな男の人が舞台の上に立ち話し始めた。


「今回の仕事は中々難しい仕事だ。」


「その仕事内容の話とそれぞれの役割を今から発表する。」


難しい仕事…。


やっぱりそうだったんだ。


まぁ、どれだけ難しくとも仕事を成し遂げればいい話か。


で、肝心の仕事内容は何なんだろ。


仕事内容が気になっていると男の人は喋りだした。


「これより仕事内容を説明しよう。今回の仕事内容は…」


「っ…!!」


なん…だって?


今…なんて言ったの?


「もう一度言う。」


「雷鬼の奴らを潰しに行く。」


っ…?!


潰す?雷鬼のみんなを?


「待って。それじゃあ、規則違反じゃ…」


私は気がつけば喋り出していた。


「おい!!」


肩を捕まれ霖也に呼ばれたが


私は気にもせず、そのまま話を続けた。