「…わかってたら行動に移してるっつーの。」


璃羽都は何も分からないらしい。


「じゃあ、GPSはどうなったのよ。」


GPS?!


「バレた。あれは、完全に壊れてるな…」


GPSまで付けてたんだ…。


「あの時、未雨が"家に帰らないかも。"なんて言うから心配で付けたんだが…。」


璃羽都…


「ったく、役に立たないわね。」


「…」


「あんた、ワタシに言ったわよね?」


「…」


「救いたかったんじゃないの?」


「違ったかしら?」


なんの話しをしてるの?


救う?


誰を?


私の頭の中はこんがらがっていた。


もしかして、私の知らない話?


でも、今ここで?


えっ?


「美月ちゃん?」


「…ん?」


「大丈夫か?顔色悪いけど。」


蒼弥…


フゥ…とりあえず落ち着こ。


「うん…大丈夫。それより、未雨が人殺しだなんて嘘だよね?」


「…」


蒼弥?


ねぇ…嘘じゃないの?


「っ…」


「あぁ。あんなの、嘘だ。未雨ちゃんはぜってぇーに、んな事しねぇーよ。」


「そうだよね…」


って…


蒼弥の口調が変わった。


この口調…あの時の喧嘩モードの時だ。


でも、今、喧嘩してないよね?


「ぜってぇーに未雨ちゃんを探し出そうな?」


もしかすると、蒼弥のこの口調って…


「美月ちゃん?」


「あっ…うん!!絶対に探そうね!!で、真実を確かめよ!!」


慌てて返事を返す。


未雨に確かめるんだ。


未雨は人殺しをしてないって事を…。


私が蒼弥と話をしていると璃羽都達も話が進んでいた。


「あんたの気持ちはそんだけだったってこと?」


「そんなちっぽけな気持ちで人助けしよう?何考えてんのかしら。」


「…」


「何も言い返してこないってことはそうなのかしら?」


「…ちげぇー。」


「何?小さくて聞こえないわよ?」


さっきから何を揉めてるんだろ…


なんか…ピリピリしてるような…


と思いながら二人を見ていると