『波、ごめんな。』

『許されねぇよな。分かってる。』


『だけど、俺は今でも好きだ。波のこと。』

『忘れられるわけねぇだろ。』



『俺が、本気で好きになった奴のこと。運命だと思った波を。』

 波は、涙を流しながら聞いてくれた。 

 
 暴力を振るってたやつは、警察に捕まったこと。引っ越したこと。

 別れたこと。


 涙は、教えてくれた。