海人Side

 聖がまさか、挨拶して来るなんて思っていなかった。

 俺は幸せだった。まさか、あのあとにあんなことが起こるなんて。


 聖が席に戻ったときに、愁が来た。

『聖。手貸して。』
 
 「手貸すの?」


『そうだよ。』

 聖が手を貸したら、あいつが聖の手を絡めた。

『聖、知ってる?』



『このこと、恋人繋ぎって言うんだよ。』

 「知ってるよ。」



 「何で、私にするの?」

『好きになっちゃった。聖のこと。』