突然のことでびっくりしてしまった私は。
頭の中が真っ白になった。
ただ一つ、はっきりとわかっていること。
それは一人の男の子が私の腕を掴んで。
私のことを引き寄せたということ。
引き寄せられた反動で。
私は男の子の胸の中に飛び込むかたちになってしまった。
そんな私は。
頭の中が真っ白なのと緊張で。
すっかり固まってしまった。
「ねぇ、大丈夫?」
……‼
どうすればいいのかわからなくて。
固まったまま男の子の胸の中にいると。
男の子が私に声をかけた。
「あっ‼ ごめんなさい‼」
私は慌てて男の子から離れた。
「早まらないで‼」
え……。
「何があったのかはわからないけど、
人生そんな簡単に捨てちゃダメだよ‼」
えっ⁉ えっ⁉ えっ⁉ ちょっと……‼
「あっ、あの……」
「俺でよければ話くらい、いくらでも聞くから」
え……えぇぇーっ⁉