そう答えた瞬間、ノドカとコウダイくんがいないことに気がついた。


ついさっきまでと同じ場所にいるのに、全体的にモヤがかかっているようで雰囲気が全く違う。


「なにこれ……どうなってんの……?」


遠くから聞こえてきていたはずの車の音も、近所の犬の鳴き声も、なに一つ聞こえてこない。


吉田さんに助けを求めようとして振り向いた時だった。


今まで何もなかった場所に人影が現れた。


「あ……あ……嘘でしょう……?」


そこにいたのはトイレに出現させた少女で。


音楽室に出現させた手だけの霊で。


プールの男の子で……。


あたしが出現させた霊たちが、手招きをしているのだ。


「イヤアアアア!!」


アプリで作られた悪霊によってとり殺されたあたしの行先は、アプリの中だった……。