「莉愛ちゃん?」


「ほんとに……ごめんなさい」


もう一度謝ると、彼はふっと口角を上げた。


「ううん。へーき。かえろ?」



夕日があたしたちを朱く照らす。


言葉のない道のりが、すごく長く感じる。



きっとあたしは、爽斗くんに甘やかされて育ってしまった。