「一体どうしたんだよ!?
無断欠席なんて。
連絡もつかないし。 心配したんだぞ!!」


「ごめん…。
心配かけて…。」


「…千夏…?」


俺は気がついた。

千夏の制服…。

汚れて土や泥がついている。

千夏のふわっとした流行りのパーマをかけたかのような天然パーマのキレイな髪も、ところどころもつれている。


「千夏…?
何があったんだよ!?
千夏!!」


俺は、千夏の正面に回り、千夏の手首を掴んだ。

すると、じとっ…と右の手のひらが湿った。



…何だ…?


そう思って手のひらを見た。

その瞬間、背筋に冷たいものが走った。

…血だ!!!


すぐそばにはカッターが落ちていた。


まさか!!


千夏の左手は血で染まっていて、滴が手の指をつたい、地面へとしたたり落ちていた。