千夏と一緒…。
クジを引き当てた時、俺は正直嬉しかった。
だけど、いざ係になってみると、やたら打ち合わせとか資料集めが多かったりして、うんざりしていた。
「え~っ!
今日もかよぉ~?
俺、もう帰ろうと思ってたのによぉ~。」
「も~っ!
そんな事言わないでよ~。
しょうがないでしょ。
それに、なったからには責任持ってやるの。」
貧乏クジを引いてしまった気がした。
そりゃ、千夏と一緒っていうのは嬉しかったけど、でも…。
「なぁ、俺ら損してると思わね~か?」
「え?」
「だって、他の奴らはさ、俺らみたいにつくらなくても、旅行前に完成したしおり、もらえるんだぜ。
な~んか、クラス2人ずつのしおり係って、クジ運悪りぃ奴らの集まりみたいじゃんか。」
「何言ってんの?
隼人。」