千夏は相変わらず明るかった。
そんな千夏に俺はますます惹かれていた。
「隼人。」
千夏は、他の奴らがそう呼ぶように、気軽に俺の事を呼んでいた。
女子で「隼人」と呼ぶのは、千夏だけだった。
「何?
筒井。」
「あのね、私達、しおり製作係じゃん。
修学旅行の。
で、打ち合わせあるんだって。
今から。」
俺と千夏は、11月の修学旅行のしおり製作係に偶然一緒になった。
本当に偶然だった。
みんなやりたがらなかったしおりの製作係。
結局、男女一人ずつをクジで決める事になった。
そして、偶然にも、俺と千夏がその役を引き当てた。