5人が私を見下ろしている。


だんっっ!!

私の顔すれすれに、モップの柄が降り下ろされた。

ビクッとした。

「お前さぁ、最近、前にも増してムカつくんだけど!」


「私、何もしてない…。」


そう言うのが精一杯。


「何もしてない!?
ふざけんじゃね~よ!!」


一人がそう怒鳴った。


何で?

私、ほんとに何もしてない。

どうしてそんなに私にばかり…。


「お前さぁ、いつも男といるだろ?」


「え?」


「4組の、三浦隼人!」


三浦…くん…?


「お前の彼氏かよっ!」


「違っ…!」


「こいつがさぁ、三浦の事、好きなんだよ。
なのに、お前がいつも一緒にいるからさぁ!!」

「付き合ってんのかよ!?」

「違うっ!付き合ってないっ!」

「じゃあ、何でいつも一緒にいるんだよっ!」

「それは、…友達…だから…。」


私がそう言ったとたん、全員がギャハハハ!と笑い出した。