わたし、星咲 紫苑と彼、花央 優陽くんは仲の良いカップルだった。
本当にすきで、私がはじめてすきになった人だった。
恋愛なんて知らなくて、すきがよくわからなくて、友達がすきなひとの話をしていても話についていけなかった。
そう思っていた一年前彼に出会った。
きっかけは図書委員で、クラスは違ったけれど、放課後の当番が同じだった。
本は苦手だったし、放課後残って仕事をする図書委員なんて絶対絶対なりたくなかったのに、じゃんけんに負けて、渋々向かった図書室で優陽くんと出会った。
ひとめぼれと言うのだろうか。
「頑張ろうな」