ん?2人?ということは…。

いやぁぁぁぁぁ!?

本当の庵くんに戻るってことだよね!?

そんな人と2人なんて絶対無理!いや!

今から放課後が恐ろしい。

放課後よこないで。

そんな私の願いも虚しく、時間あっという間に過ぎていき早くも放課後になってしまった。

「それじゃぁ白河、颯馬よろしく頼むな!」

「はい。」

はぁ。

先生に渡されたメモを見てまたため息をついてしまう。

「おい、さっさと行くぞ。」

「あ、うん!」

急がないと庵くんが怒っちゃう。

えっと…買うのは教室の飾り付けと調理器具か。

あの後、メニューや品物は早々と決まっていった。

パフェ、パンケーキ、パスタ、ジュース、カレーなどなどみんなが好きそうなものを出すことになった。

接客担当の子達も飾り付けや会計を決めるのに時間はかからなかった。

なかなか可愛くてオシャレなのを考えてくれていた。

ふふふ!当日どんな感じになるのか楽しみだなぁ。

なんてことを考えていたら…

「お前さっきから何ニヤニヤしてんの?キモいぞ。」

「なっ…!?」

き、キモい!?酷いよ…。

「なに、俺と2人っきりで買い出しに行けるのがそんなに嬉しいのか?」

不敵な笑みを浮かべたと思ったらとんでもないことを言い出したよ。

「違うもん!」

嬉しいわけあるかー!!

なんなら今すぐ帰りたいよ!

この人の頭はどうなってるの?

わけわかんない。

「…そうだよな」

「へ?」

「何でもねぇよ。つかな、そこは嬉しいって言うとこだろうが。ほんとバカだな、お前。」

「ご、ごめん。」

「はぁ…さっさっと歩けよ。のろま。」

そう言うとスタスタと歩き出してしまった。

気のせいかな?

一瞬だけ悲しそうな表情をしたような気がした。