「さぁ、リリア。朝食行こうぜ」

「はいっ」

私は、元気良く返事し、広間に向かった。



広間では、トーマ様が先に朝食をとっていた。

「おはよう、トーマ」

ラノス様が、片手をあげる

トーマ様は、それに気が付き、片手を上げ返した。

「それでよ、昨日…」


トーマ様とラノス様は、楽しそうに会話している。

本当に2人、仲いいな。

まるで兄弟みたいだ。

あんなことあったのに、普通に仲良くしている。

そういうところを見ると、2人はやっぱり大人だなと思う。

きっと、強い絆があるからだよね。




私がラノス様のお皿を運んでいると、隣でジュリアが、トーマ様にパンを配っている。

ジュリア…。

明日から、専属メイドかわってもらうから、お礼を言わなきゃね。

トーマ様とジュリアが、どうなってるかは知らないが、私はトーマ様を信じる。

トーマ様が信じてくれたように、私も信じるから。