ニコニコと笑うエドワードに対し、シャルロッテは冷たく返事をする。冷ややかな空気をシャルロッテはまとい、エドワードは少し戸惑ったような表情だ。

「安心して。あなたとは決められているからきちんと結婚する。でも私たちは心では他人よ。種族が違うんだから」

シャルロッテはそう言い、立ち上がる。今日のお見合いには相手と仲良くするために来たわけではない。言いたいことだけを言って帰るつもりだったのだ。

しかし、「待って!」とエドワードに言われシャルロッテの腕が掴まれる。シャルロッテは「離して!」と言うがエドワードの方が力が強く、あっという間に抱き寄せられていた。

「絶対好きにさせる。愛のない結婚なんてやだもん」

耳元で囁かれ、シャルロッテの胸が一瞬跳ね上がる。しかし、その口からは「いや、好きになんてならないから」と冷たい言葉が出てきた。

シャルロッテが顔を上げるとエドワードがニコニコと笑っていたので、「いい加減離しなさいよ!」とシャルロッテはエドワードを叩いてしまった。