芽依にとってはとても有意義な時間だったろう。
まだまだ関係はぎこちないけど、少しずつ距離が縮まっていけばいいと思う。
ゆっくりでいい。
会長夫婦とは店で別れ、母と芽依の三人でタクシーに乗りホテルに戻る。
タクシーがホテルに着くと、なぜか母が俺にカードキーを渡してきた。
「私は家に帰るわ。あなた達はホテルで楽しんでいきなさい。お酒、飲み足りないんじゃないの?」
母は意味深に笑う。
こういう気遣いは嫌じゃない。
「母さん、今日はありがとう。でも、さっき親父から城を譲り受けたってメールが来たんだよね。どういうことかな?」
乗車中にメールがきたと思ったら親父からだった。
城を譲り受けたって……意味不明の内容。
一体何に使うのやら。
「おほほほ。何の話かしら?私も初めて知ったわ」
その笑い。とぼけたな。
息子だからわかるが、この顔は絶対何か企んでる。
まあ、いいか。
まだまだ関係はぎこちないけど、少しずつ距離が縮まっていけばいいと思う。
ゆっくりでいい。
会長夫婦とは店で別れ、母と芽依の三人でタクシーに乗りホテルに戻る。
タクシーがホテルに着くと、なぜか母が俺にカードキーを渡してきた。
「私は家に帰るわ。あなた達はホテルで楽しんでいきなさい。お酒、飲み足りないんじゃないの?」
母は意味深に笑う。
こういう気遣いは嫌じゃない。
「母さん、今日はありがとう。でも、さっき親父から城を譲り受けたってメールが来たんだよね。どういうことかな?」
乗車中にメールがきたと思ったら親父からだった。
城を譲り受けたって……意味不明の内容。
一体何に使うのやら。
「おほほほ。何の話かしら?私も初めて知ったわ」
その笑い。とぼけたな。
息子だからわかるが、この顔は絶対何か企んでる。
まあ、いいか。