タイミングよく佐久間もそばにやって来た。
「名刺がなくなるくらい営業したよ。佐久間、俺帰るから後は宜しく頼む」
佐久間に声をかけると、彼の目は笑っていた。
何が言いたいのか、だいたい想像がつく。
「了解、ボス。他の男に見られたくないんだろ。今日の東雲さんの姿には俺でもドキっとする」
佐久間の言葉にムッとした。
「これ以上見るな。見ると減る」
それから、佐久間たちと少し言葉を交わし、芽依をさらうように家に連れて来た。
そして、今俺たちはベッドの中。
息切れするくらい激しく愛し合って芽依はオーバーヒート気味。　
お互い感情が入って歯止めが利かなかった。
俺の首には芽依の歯形が、芽依には俺のキスマークが身体中についている。
「……お水飲みたい。もう……限界」
「声掠れてる」
乱れた芽依が可愛くてクスクス笑う。
サイドテーブルに置かれたミネラルウォーターを飲んで、彼女に口移しで飲ませた。
それだけの事がなぜか嬉しい。