「え、大変! ぴぃちゃん、こっちにおいで。どこ?」
構わずにぐわーっと上昇して行っちゃう中、必死でぴぃちゃんを呼んだ。
「大丈夫です。ぴぃなら、自分のとこにいます」
オタク天使に抱えられたサナダの手の中にぴぃちゃんはいた。
結界の幕を超えて雲の近くまで来ると、忍者天使とニイヤマの他、助手達はそれぞれの天使に抱えられていた。檻を囲うようにした大天使達もいる。
「アカリ、目瞑れ」
「〝レストゥールラ〟」
大天使が呪文を唱えると、カッ!! と、まるで太陽が落ちてきたかのような光が溢れ出た。
「ん、眩しっ」
今まで見たものとは比べ物にならないくらい強い光。目を瞑っていても痛いくらいに眩しくて、アクマ天使の胸に顔を埋めた。
「おい、もういいぞ」
ぽんぽんと背中が叩かれる。
目を開けると、檻を真ん中にして運んで行く大天使たちの後ろ姿が見えた。
すべてが、終わったんだ。
「みんなよくやってくれた。お陰で堕天使の企みを阻止することができた。お前らは先に戻れ。エドガー、お前が指揮を取れ。俺は、まだ用がある」
「承知いたしました!」