『おっと、怖いな。でもどうするんだ? このままでいいのか?』

『そうだな。何とかしねえとな――』


 ん……人の話声がする?

 人がまわりに立っていて、寝ている私を見ている? 

 全体が光に包まれてキラキラしていて、ぼやあっとしか見えない。おぼろげで、触ると消えちゃいそう。

 これは……ハッ、まさか!

「誰がいるの!?」

 バッと起き上がって、大きな声を出す。

「あれ、誰もいない?」

 消えちゃった? 幽霊? それとも、夢?

「あ、これ……タオルケット、だ」

 いつの間に、誰が、かけてくれたんだろう。春川さん、かな?

「朱里さん。そろそろぴぃちゃんが帰ってきますよ」

「は~い! 今行きまーす!」

 わっ、もう夕方だ。私、ずっと寝ちゃってたんだ。

 礼拝堂から急いで出て、春川さんのところに向かった。