[初めては、もさ髪男が相手です]
「へえ、意外に人がいるな」
「そりゃそうだよ。夕方だもん」
ここは駅前商店街で、町一番の繁華街だ。
今の時間は、買い物するおばちゃんや、学校帰りの子達がたくさんいる。
私の通う塾もここにあるのだ。
ハッ、そうだ、昨日塾に遅刻したんだった。アクマ天使が学校に現れたショックですっかり忘れていたけれど、たくさん宿題を出されている。
ヤバい。明日までにやらないといけない。学校の宿題もあるのに~。
「うぅ~」
こうして歩き回っているだけなら、助手なんかいらないんじゃない。
それに具体的に何をするのか、全然教えてもらっていない。
「ねぇ、早く帰りたいんだけど」
「さっきから、あーとかうーとかえーとか、ごちゃごちゃうるせぇな。コイツがここら辺に反応したんだよ」
「えーは、言ってないもん。……って、え、何それ。すごい可愛いっ」