好みって。何言ってんの? アクマ天使の好みなんて聞いてないよ。

 というか、今のは、髪質チェックしただけなの? アンタは美容師かっ!

「余計なお世話です~。ジャガイモにしては、いいもの使ってるつもりなんです~」

「ジャガイモ? お前、意味が分からねえこと言うな」

「分からなくてもいいの!」

 机の上に散らばっている課題をかき集めてカバンに仕舞い、アクマ天使を急かす。

「ほらっ、のんびりしないで、早く探しに行こうよ」

 髪も顔も美しいだろう女神様と比べないでよ。髪の手触りが違うの、当たり前じゃない。ドキドキして損しちゃった。

 アクマ天使が護る女神様は、どんな姿をしてるのかな。

 きっと、細くて儚げで、髪が長くて肌は白く、すご~く素敵なんだろうな。

 一度でいいから、会ってみたい。