「え、じゃあ、最初に神社の木の間にいたのは、ナビっちが間違えたせい?」
あれは、アクマ天使のドジじゃないんだ。
でも、予定通りに教会に下りていたら、アクマ天使とは出会わなかったんだ。なんだか、複雑な気分だ。
「それじゃあさ。新しいのと交換してきたら? そんで、ついでに私の分も持って来てくれると嬉しいな!」
そしたら、自分で気をつけられる。
「そいつは出来ねぇな。交換すりゃ、多分、泣く」
「泣くって、誰が?」
アクマ天使は黙っている。
まさか、ナビっちが泣くの? もしかして、天使の道具には心があるのかな。
ハッそういえば。本で見たことがある。長く使い続けているものには魂が宿ると。だから、ナビっちにも命が宿っていて……!?
見た目は新しいけれど、すごく古いんだ。てことはだよ。大昔にも、精玉が地上に落ちたことがあるんだ?
「ナビっちは、おじいちゃんなんだね? 反応鈍いの分かるよ。うん、お年寄りは大切にしなくちゃ。後でピッカピカに磨いてあげるね」
「年寄り? 何言ってんだ。それに、前にも言っただろうが。お前にナビは持たせねえ」
「えー、どうして駄目なの?」
ぶーぶー文句を言うと、体がふわりと浮いて、焦る。今日はこれで終わりなの?
「ね、もっと歩いて探そうよ。きっとまたすぐに見つかるよ」
「昼メシ食うんだ。腹減っただろうが」
「そういえば、そうだね。お腹ぺこぺこ!」
教会に戻ってお昼ご飯を食べ、再び捜索に出た。
玉は、残り四個。